※2008年03月17日217号

母の誕生日

3月11日は母の誕生日で86歳になりました。
母は1月26日から介護施設にご厄介になっている事は触れました。

我が家からクルマで15分ぐらいとところで週に2・3回はYUKIと一緒に顔をだして
洗濯物の入れ替えやご機嫌伺いをしています。
母はまったく目が見えなくなってしまったのですが痴呆のおかげ?で
目が見えていないことを認識しておらず、自分のアタマの中の画像を見ているのです。
そして目がみえない分、逆に耳がとてもよく聞こえるようになって、
いろいろな音や言葉に反応して、おしゃべりをするのです。
もともと明るい性格なので、そのおしゃべりもユーモアがあってけっこう楽しいのです。

目が見えないので私が誰かも、初めは判らないのですが昔話や私の声を聞いているうちに
私が”KENちゃん”であることは認識するのですが、YUKIが何者か?が判らないようで
「あなたはどなたなの?」ときくのでYUKIは「私はKENちゃんのお嫁さん」と答えました。
そしたら母は「え~KENちゃんのお嫁さんだって!」と信じられらないような顔をして
そのあと「気持ち悪~い」というしかめっ面に
YUKIと私は涙が出るくらいの大笑いをしてしまいました。
母との屈託のないバカバカしい会話をYUKIもそれを楽しみにしてくれて
とても助かっています(^_^;)

さて母の誕生日です。
7年間、母の面倒を自宅でみてくれていた妹のユミコと
その次女すなわち私の姪のマキが先月生まれたばかりの次男と2歳の長男をつれて
母の誕生日をお祝いに介護施設に押し掛けることになりました。

このような複雑?な状況を母はどのくらい認識し、どのような反応をするか
少々心配していましたが、目が見えてアタマもしっかりしているのでは?と思うほどの
母の幸せそうな対応と表情に目頭が熱くなってしまいました。

このような介護施設に2歳の幼児や産まれ立ての乳児が来るなんてことは珍しいようで
普段は寂しそうで冷たい視線を向ける老人達も
とても優しい目でこちらを見ているのが伝わって温かい空気が流れているようです。

母を囲んだ我われの集合写真のシャッターを押してくれたヘルパーさんが
とても良い写真だから施設のカメラでも撮らしてほしいと、もう一枚撮ってもらい
みんなに送られて介護施設を後にしました。